2013年11月17日公開|ランドローバー
3年前に施工いただいているお客様で、同じお車ですが再施工でご入庫いただきました!
前回からすると大分モデファイも進まれ、かなりのカスタマイズが行われています。
ヘビーな本格的クロスカントリーカーとなっています!
どうやら更なる改造も計画しているようですが、
英国車であるランドローバーはあまり原型を変化させないほうが良いのでは?
これ、ランドローバーに限らず英国車は高級車からライトウエイトスポーツまで共通するところだと思います。
これは、英国というお国柄が世界で最も保守的な国民性であるため、車種を問わず車のデザインはおとなしく革新的な外見を嫌う傾向があります。
然し、メカニカル的なことや機能性に関しては、
他メーカーでは行わないような革新的なことを行うのも英国車ならではでしょうねー
英国車は嫌いな方も多い一方、嵌る方は目いっぱい嵌ります!
私もその一人。
ジャガーやロータスはすでに数台を乗り継ぎ、現在も所有しておりますが、先日常連のお客様より格安でレンジローバー2をお譲り頂きました!
それまではレンジローバーは高級な4駆程度にしか思っておりませんでしたが、いざ乗ってみるとベンツのゲレンデやランクルなどと全く違う異次元の車。
一発で惚れちゃいました!
購入した時点では、
「ダメなところを直してしばらくしたら売却してしまおう。」
と考えていましたが、すでにその気は0・・・
毎月直す部分や、リニューアルする部分を決めコツコツと仕上げ始めています。
すでに50万はかかっていますが納得できるまでにはあと100万位は楽にかかるでしょうけれど、この素晴らしい4駆性能と職人芸の内装の豪華さにやられてしまいました!
当然このランドローバーもレンジローバーの弟分ですから、共通する魅力があります。
レンジローバー2で初めて採用されたエアーサスペンション車高調整システムですが、
ランドローバー3ではより高度な制御が可能になり細かな制御やより大きな車高変化を可能としています。
モニターにより現在の制御状態を確認できるのも大きな進歩です!
ですが一番の進歩は、壊れにくくなったことでしょう。
乗ってみればわかりますが、いかに世界のランドクルーザーと言って見ても、悪路走破性能やパワー、その時での乗り心地の素晴らしさは漁船と巡洋艦の違い位あります!
ただし、高速道路での高速巡航性は高級4駆の中では最低でしょう・・・
然し、カイエンのようにSUVではありませんから、高速道路をぶっ飛ばすべき車ではないので、使用方法をTPOにより使い分けすればいいだけのことなので、あまりマイナス要因とはなりません。
ブッシュガード・ラダー・補助灯なども装備されいかにもオフローダー!
このような追加装備はランドローバーは似合いますねー
20~30年くらい前の4駆ブームの時は、アルミやステンレス製のコテコテのガードパーツがはやりましたが、このくらいシックなほうが大人ぽっくてカッコイイですね!
このサイドステップガードもシックに決まっています!
が・・・
このような頑強な作りのサイドガードは両刃の剣。
サイドステップを守ってはくれますが、ピンポイントで強い衝撃がかかった場合、逆にフレームにピンポイントで衝撃が襲うため、
ダメージの大きなフレーム損傷を引き起こすリスクもあります。
価格的にはレンジローバーとそれほど大きな違いはありませんが、なぜかウッドはフェイクが使用されています・・・
なぜ?
インテグレーテッド・ボディ・フレームなど高価格の新フレームの採用や電子制御エアーサスペンションの導入などにお金がかかっているのと、エンジンもジャガー製V8DOHCの高価格エンジンなどがてんこ盛りされ、フォード傘下となったことでメイン市場もアメリカということで、このように内装はマテリアルダウンをされてしまったのでは?
此処がレンジローバーとのすみわけなのかもしれませんねー
以前施工いただいているコーティングは、エクセレントフィニッシュ・スノーガードという撥水性のスタンダードクラスのコーティングです。
基準耐久が3年というコーティング剤ですが、確かにほぼ寿命が訪れてきています・・・
ウインタースポーツも頻繁にいかれ、サマーシーズンも山にアウトドアに出かけられるという過酷な使用状態としては、
十分コーティングとしての犠牲被膜の役割を果たし切ってくれました!
見ての通りかなりの傷は入ってしまってはおりますが、
ほとんどの傷はコーティング表面のものと思われます。
ただし水染みは、以前の施工段階でもありましたイオンデポジットクレーターに加え新たな水染みも当然できてきてしまっておりますが、
これらは多少コーティングを通り越し塗装に食い込みを起こし始めているものもあるようです。
ウインドウの鱗の付着状態を見てもかなりひどいことになっていますので、
どうも駐車環境やお住まいの地域の雨のPH状態に問題がありそうです・・・
今回同一車輛での再施工ですので、
一度下地自体はリセットされておりますのでさほどハードな磨きは必要ないですから、“新02ライト磨きコース”で施工となりました。
この新コースでの研磨厚の想定は5~7μですが、現況115μの残存膜厚ですから施工に問題はないでしょう。
この磨きは、スポンジバフでのハードカットから始まり3段階のポリッシングを行いますが、仕上がり重視というよりも、傷取りを優先した磨きとなります。
アウトドアに頻繁に出向かれ林道等もいかれますから、当然側面はかなりの傷を負っています・・・
→側は最初の磨き、スポンジバフでのハードカットですが、この時点で線傷はほぼ処理できています。
しかもポリッシャー傷は視覚的には存在していません!
ただし、粗いバフとコンパウンドを使用していますから、
見えないだけで実際には微細なポリッシャー傷はくまなく入っています。
水銀灯から斜めに光の矢が発生しているの分りますか?
これが傷としては見えないオーロラ傷と言われるものですが、これをこの後2段階のポリッシングを経て完全処理を目指します。
こちらに写真が磨き終了後の状態ですが、目立つ光の矢は存在しません!
ただし、
厳密に言えばまだ残っている可能性はあります・・・
というのは、新02ライトではスタンダード磨きコースのような最終仕上げの磨きは含まれてはおりませんので、顕微鏡レベルでのオーロラ傷の残りはあるでしょう。
然しこの状態でオーロラ傷が見えないのは色(塗装)に助けられてのことです。
この磨き段階で仕上がりとして終了できるのはこのくらいの色目が限界です。
黒や紺色など、このお車より濃い塗装色や色にかかわらずソリッド塗装の場合は、最終仕上げなしのライトの磨きでは本来必要とされる意匠性確保はできません・・・
このような塗装色の場合は、ご予算の関係などでライトコースのご依頼を頂きましても、お受けすることはできません。
初めから不完全な仕上がり状態になることがはっきりしていながら、それなりの出費はしていただくこととなってしまいますので、プライドというよりも“お金の無駄”と考えますのでご理解ください!
傷自体は5μの研磨で処理できましたが、まだ想定する研磨余裕は2μほど残されてはおりますが、あえてこれ以上の研磨はせず終了といたしました。
↑の写真のようにイオンデポジットクレーターは残ってはおりますが、これらは完全処理には10~15μの研磨が必要ですので、
ここであと2μを研磨したとしても現状変化はありませんので、結果無駄な研磨となってしまいます・・・
どんな理由にしても、残存膜厚は厚いに越したことはありません!
残ったイオンデポジットに関しましては、お引き取りにみえられたオーナー様とも協議いたしましたが、次回施工時にトップ部分だけ04or05コースにて15μを研磨して最後の磨きとするか?
トップ部分のみ再塗装をするか?
という選択とし、その時点でのダメージレベルで決めることといたしました。
LAND ROVER ランドローバー ディスカバリー HSE コーティング終了
8年も経過しているお車とはとても思えない仕上がりとなりました!
素晴らしい艶感です。
お引き取り見えられたオーナー様もビックリ!
「オーすごい艶だねー」
と、ご満足。
今回のコーティングは”G’ZOXハイドロフィニッシュ”疎水・滑水タイプのコーティングとなります。
前回施工されたエクセレントフィニッシュ・スノーガードより1ランク上のクラスのコーティング剤ですが、見た目の意匠性上も価格以上の効果をお認め頂けたようです!
ただしこのコーティングは、弊社疎水・滑水タイプのコーティングの中ではエントリークラスとなりますが、これは上のクラスの疎水・滑水コーティングに劣るというわけではありません。
デメリットがあるのです・・・
初期の機能状態が非常に高く、使用状態での機能低下が目立ちやすいため、初期状態を維持するには通常洗車だけではだめで、
一定期間での専用メインテナンス剤によるDIYメインテナンスが必要となるためです。
ただし、慣れてくれば洗車+30分での施工が可能ですから、洗車好きの方や時間をかけることをいとわない方にはお勧めのコーティングと言えるでしょう。
だからと言って、必ずメインテナンスを必要とするわけではありません。
コーティング剤の経年劣化に伴う機能低下が気にならなければ、
シリカコーティング自体が持つ耐久性能や機能自体は5年間は持続いたします!
ただしこれも、あくまで使用環境や管理状態により変化しますので、絶対とは言い切れませんが・・・
巷では、何年保証とか何年持ちますなど言い切られてしまうメーカーや施工店がありますが、車庫保管と露天駐車が同じはずはなく、手洗い洗車と機械洗車が同じはずもありません、年に数回しか洗車しない方と毎週洗車される方でも当然条件は違いますので、
決まった耐久性が保証されること自体がナンセンスでしょう。
弊社ではあくまで持続目安としてのご案内です。
これは弊社やメーカーが促進耐候試験の結果、一定条件範囲での耐久目安ですので、条件が悪ければ縮まりますし、条件が良ければ当然延長されます!
これは当然のことですので、ご理解の上施工ください。
この度は再施工ありがとうございました。
アウトドアの良き伴侶として、また活躍してくれることと思います。
春になりましたら、私のレンジとともに山でBBQでもしに行きましょう。
楽しみにしています。
会員クラス:準会員
車輛クラス:クラスX-2
施工コース:
コーティングコース=G’ZOXハイドロフィニッシュ ガラスコーティング
磨きコース=新02ライト磨きコース(程度の良い使用過程車の軽度の磨き)
施工料金:144.490円税込(準会員割引-15%・代車使用なし割引-10%・輸入車割増磨き+10%・濃色車割増磨きランク2+15% 適応・高速代キャッシュバック別途)
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