2016年03月20日公開|AMG
2年ほど前に施工させていただいている正会員様のお車ですが、
会社の駐車場でぶつけられてしまわれ、
保険賠償でのご入庫です・・・
今回は東京からのご入庫ですので、板金塗装とフロントンバンパーにプロテクションフィルムの施工がしてありましたが、双方とも車両購入なされたヤナセにおいて修理をされてのご入庫です。
基本的には、事故修理の段階から弊社ご入庫をお勧めはしておりますが、今回の事故は11月末ごろでしたので、
すでに弊社お持込ではお引取りのころには雪の可能性が高まりますが、スタッドレスタイヤはお持ちになられないのでこればかりは仕方ありません・・・
ヤナセでの修理はとうに終わられていらっしゃいましたが、このような事情により弊社お持込も雪の脅威が去るこのタイミングとなりました。
と思っていたら、なんとお持込日の翌日は降雪しかも10cm近く積もりました・・・
1日ずれていたら大変なことになっていましたねー
ご入庫になられて車両点検をしていると、
直したはずのフロントバンパーにまた傷が入っています・・・
「また駐車上でぶつけられたみたい・・・」
とのことでしたが、前回は犯人自首してきましたが、
今回は当て逃げされてしまわれたそうです・・・
損傷程度は少しですので、ことによるとぶつけたことに気がつかなかった?
のかもしれませんが、最近当て逃げが多いのは事実・・・
このようなことかを防ぐ手立ては、駐車場に防犯カメラを設置するか?
車に振動感知するセキュリティーをつけるか?
でしょう。
先日も弊社建築事業部の資材置き場に侵入者が有ったようで、夜中の2時に警察からTELがありましたが、
幸いにもセキュリティーのおかげで盗難にはあいませんでした!
更にそれからしばらくして、弊社所在地近くで5件の家が盗難にあいましたが、この近辺にも弊社資材置き場と駐車場と叔父の家がありましたが、
ここにはセキュリティーとして超大型のシェパードを置いていますので、
そのおかげで盗難からは免れたようです!
これだけではなく、近隣でもローラー的に盗難が相次いだそうで、
私の知り合いは2人被害にあってしまいました・・・
残念ながらセキュリティーがなかったために狙われたようですが、
さすがに今回のことに懲りて早速弊社と同じシステムのセキュリティーを注文なされました!
然し、当て逃げ事故にしても、このような盗難にしても、
昔からあったとはいえ明らかに頻発するようになっているのは事実ですので、
犯罪者が増えているだけではなく、
一般人のモラル低下も甚だしいということでしょうから、
自身でそのようなことから守る努力が必要な時代なんでしょうねー
新たな傷は差ほどではないため、今回は修理はいたしません。
ご自身の車両保険を使用して3等級ダウン&割り増し料率になることを考えれば、
多少のことは我慢するほうがいいでしょう・・・
今回ご入庫の際オーナー様が気になられたのが、水染み&イオンデポジットですが、
事故修理のヤナセで露天保管されてしまわれたために一気に進行されてしまわれたそうです・・・
いくらヤナセといえども、工場は大きくても入庫車両の数はそれを上回ってしまいますので、これはしょうがない・・・
弊社ご依頼であれば、こうはならずに済みましたが、後悔先に立たずです。
そこで、“スケールリムーバー”の作業依頼をいただきました!
が、初回施工から2年経過していますので、
いくら車庫保管車と言えども鉄粉の付着が予想されますがので、スケールリムーバー作業ではスポンジで擦る作業ですから、
その際付着鉄粉を引き摺って傷を入れるリスクが心配されます・・・
そこで、
まずはスケールリムーバー作業の前に“鉄粉クリーナーによる鉄粉除去”もして頂くお許しをいただきました!
濃色車ですので、付着鉄粉自体は視覚的には見えませんし、クリーナーをかけてもボディ表面では解けた鉄粉は判りませんが、
溶け出した鉄粉が流れ落ちインターロッキング上にこのような紫色の染みを作り出しました。
結局は、この紫色の染みの量だけ鉄粉が付着していたということです・・・
主にディーラーなどでは、コーティングメインテナンスと称してポリマーの塗りこみを行いますが、ほとんどの車でこのお車と同様にというよりも更に鉄粉の付着は多いでしょうが、その状態を放置したままポリマーを塗り込めば、
傷を増やす作業をお金を払って行っていることになってしまいます・・・
コーティングメインテナンスとは、コーティングの機能復活だけではなく、
使用中に受けているダメージ全般を考慮に入れた内容で行わなければ、
“こっち立てればあちらは立たず”になってしまい、逆に弊害を起こすことにもつながりかねませんので、ご依頼の際にはご注意を!
傷を入れるリスクである鉄粉を除去してから、水染み&イオンデポジットの除去を、
施工なされているコーティング専用のスケールリムーバー剤を使用して除去していきます!
このような作業を依頼なされたり、DIYで作業をされる際にお気をつけいただきたいのは、施工されているコーティングと使用なされるスケールリムーバーとの相性です!
スケールリムバーは酸性~中性~アルカリ性などPHにおいても色々ですし、そのPHを構成している物質も様々です。
ですので、使用されるスケールリムーバーが施工なされているコーティングに対して、
安全であるかの検証は非常に困難です・・・
困ったことに、一般的に安全と思われがちの中性であっても、
あるコーティングに対しては非常に攻撃的で有る可能性は否定できません。
つまり、施工なされているコーティングの構成物質に対して安全であると安心できるスケールリムーバーは、そのコーティングのメインテナンスの為に作られた、
専用品でなければ危険性のリスクは避けることは不可能です・・・
弊社のコーティングラインナップは多岐に及びますが、
各々のメーカーに専用スケールリムーバーをご用意いただいているために、
安全な水染み&イオンデポジット除去が可能になります!
ただし、いくら安心といいましても、
短期間での施工の繰り返しはコーティングに相当の負荷を与えますので、
1年に1度が限界でしょう。
このたびの損害箇所はフロントバンパーと右フロントフェンダーとのことで、これら箇所がヤナセにて再塗装なされていますが、前述しましたようにフロントバンパーはやはりヤナセにてプロテクションフィルムも施工されておりますので、弊社でのコーティング補修箇所は右フロントフェンダーとその隣接パネルとなるボンネット&右フロントドアが、
磨き&コーティングの施工パネルとして追加になります!
然し、今までヤナセの再塗装は数多く見てきましたが、
今回の仕上がりはワースト1といえるでしょう・・・
一般的には高級ブランドメーカーですので、その修理クオリティーは高い!
と思われがちでしょうが、実際にはほぼ100%外注ですが、
その仕切りの厳しさはおそらく業界一でしょう。
つまり、板金塗装業者にとってはもっとも利益の薄い仕事・・・
その実態が、この傷だらけの塗装が物語っているでしょう・・・
幸いなことに、深い傷等はありませんでしたので、
保険会社が認めている範囲内の磨きで完全除去は可能でした!
隣接パネルであるボンネットの状態ですが、
洗車傷もそこそこついてしまっていますし、前記したようにヤナセ預かり期間中にできてしまった、
水染み&イオンデポジットも結構目立ちます・・・
今回の保険会社は、
弊社では懇意にさせていただいている三井住友海上火災でしたので、
隣接パネルの磨きを“02スタンダード・ソフト磨きコース”にて認定いただけたため、
かなりのリセットが可能です!
オーナー様も、ボンネットはかなり気になされておいででしたので、ご満足いただけるレベルまでのリセットができると思います。
水染み&イオンデポジットは80%は除去できましたが、
残りの20%はすでにイオンデポジットクレーターとなってしまっているため、
目立ちにくくはできましたが除去にはいたりませんでした・・・
それでも、お引取り時にはオーナー様から、
「ほとんどきれいになってよかった!」
と、言って頂けましたのでホットいたしました。
洗車は基本オーナー様が手洗いで行われていらっしゃるようですが、これも前述いたしましたように鉄粉の付着もそこそこありましたから、
洗車の際にその鉄粉の引き摺りによるものと思われる深い傷もそれなりにありましたので、
やはり傷も10%くらいは残ってしまいました・・・
同じく隣接パネルの右フロントドアですが、本来傷があってはならない再塗装パネルと比較して、
2年経過しているにも拘らず明らかに傷は少ない!
然し、横一線に伸びる線傷、
これこのままクォーターまで続いてしまっています・・・
オーナー様のお話によると、
ご自宅の植木の枝で擦られてしまっているとか。
然し、木の枝の擦り傷にしては非常に深そうです・・・
こまめに庭屋さんにお手入れをしていただいているそうですので、
枝の切り口が鋭利に常になっているのでしょう、それが仇となったようです。
案の定、規定の磨きではまったく傷に歯が立たず・・・
磨きとるには追加作業の“スポット磨き”が必要ですが、お客様からは特に指示はなかったですが、
「この傷が気になる・・・」
とのことでしたので、一存で施工させていただきました。
然し、このお車セラミックナノクリアーという異常に硬いクリアーですので、
いかにスポット磨きといえどもそう簡単には傷は取れてはいきません・・・
通常塗装の4倍くらいは研磨が必要でした。
苦労の結果、傷は除去されました!
いくら硬いとはいえこれだけ磨けば20μ位は膜厚消費してしまっていますので、
同じような傷をまた入れられてしまうともう次はありません・・・
フロントドアから続く一直線に伸びる線傷は、
リアドアの端から端まで更にはクォーターまで伸びています・・・
この傷も上記したフロントドアの傷と同じで、とても通常磨きでは対応不可能ですので、
“スポット磨き”での施工となります・・・
が、端から端までですから、本来は5区画分の追加にはなってしまいますが、遠方よりわざわざ毎回お越しいただいている常連様ですし、追加作業の確認もしておりませんので、
2区画分はサービス施工といたしました!
普通の塗装であればこの程度の傷は、
スポット磨きであれば簡単に磨けるのですが、硬い上に長さも1.5mもありますから、
2~3時間くらいかかってしまいました・・・
スポット磨きでここまでてこづったことは初めてです。
苦労の甲斐あって、何とか一番目立つ線傷は除去できましたが、
リアドアはそれ以外にもかなりの細かな傷も存在しておりましたが、これらまで完全除去のためスポット磨きを行っていると、
追加料金がドンドン嵩んでしまいますので、これらは通常磨きでできる限りの努力をし、
目立たなくなるレベルで妥協です・・・
意匠性の確保と消費金額と消費膜圧は、同じ土俵である意味同一線上に有りますから、一概に完璧を求め続けることが良い事とは限りません・・・
いずれ再塗装も辞さないと言う位の覚悟があれば別ですが、
車は使用すれば痛むのは必然ですし、
傷なども極端なものでない限りは人はさほど見えてはいませんので、
ご自身の妥協で済ますことも必要でしょうねー
Mercedes-Benz メルセデスベンツ C63AMG507エディション
(204507)コーティング補修終了
右側とフロントからのアングルで見るとまさに新車!
お引取り見えられたオーナー様もご覧になられて、自費施工でご依頼ただいたスケールリムーバーで気にされていた水染み&イオンデポジットもほとんど処理されていることで、
大変ご満足いただけました。
今回保険施工範囲はボンネット・右フロントドア・右フロントフェンダーですので、その分のコーティングは以前施工いただいております、
“エクセレントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド”を当然施工していますが、
その際に“レジントップコート・コクーンSTD”も施工いただいておりますので、
これも保険賠償として認められています!
しかも、レジントップコートコクーンに関しましては、再コーティングパネルだけではなく、
丸ごと一台分の施工がOKとなっています。
これは、既存のコーティングはシリカコーティングですが、レジントップコートコクーンはポリマーレジンですので、部分的に施工をした場合、
明らかに艶感が違ってしまうために、意匠性の統一という意味で弊社の施工に関しては、
各保険会社とも特別に認定していただけております!
ので、今回オーナー様の自費施工パネルが2パネルお在りでしたが、
その部分のオーナー様のご負担は無い!
このように、自費施工を保険修理と絡めて行うことで、単発で自費修理に入れられるのと比べると、
かなりお得に施工できてしまいます。
ただし、鼻からそれを狙ってというか、火事場泥棒的に自費分を保険修理に乗っけて!
的なことは、弊社では融通はいたしません・・・
これを行ってしまうと、そのときは渋々認めたとしても、今迄の保険会社との信頼関係が崩れ、以降のお客様の修理ご入庫の際に、疑いを持たれ今まで認めていただけていたことにすら疑問を持たれかねず、ご迷惑をお客様におかけする恐れがあるためです。
厳密に言えば、正統でない保険修理は詐欺ですから・・・
極論的にいえば、刑事犯罪です。
極稀ではありますが、弊社とは何の係わり合いの無い方から、
「施工証明書を偽造して、保険修理でコーティングしてもらえませんか?」
と、言って来る方がいらっしゃいますが、このような方自身が詐欺行為をしようとしていることや、付き合いの無い業者すらそれの共犯にしようとしていることに、
罪の意識すら無いようです・・・
この様な輩が増えれば、当然犯罪も増えますし、当て逃げも増えるのも頷けますねー
結局は、自己中であることが、こうなるんでしょうね。
この度も、遠方より起こしただき、ありがとうございました。
久々に、奥様とも楽しい会話ができ、楽しかったです。
ダメージ的に気になられる状態になってしまわれた際には、あまり時間を措かずにできるだけ早めのメインテナンスをする様にして下さい。
近くではないですので、大変とは思いますが。
ご依頼、ありがとうございました。
会員クラス:正会員
車両クラス:クラスX-1
施工コース:
コーティングコース保険支払い=エクセレントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング(ボンネット・右フロントフェンダー・右フロントドア)
コーティングコース自費=エクセレントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング(右リアドア・右クォーター)
磨きコース保険支払い=02スタンダード・ソフト磨きコース(コーティング保険支払い範囲と同じ)
磨きコース自費=02スタンダード・ソフト磨きコース(コーティング自費施工範囲と同じ)
オプション施工保険支払い=レジントップコート・コクーンSTD(ボディ総て)
オプション施工自費1=部分傷取り磨き(スポット磨き×4区画・2区画分サービス)
オプション施工自費2=鉄粉クリーナー(7パネル)
オプション施工自費3=スケールリムーバー(7パネル)
施工金額自費:75.100円税込み(会員オプション割引-10パーセント・濃色車割り増し磨きランク1+20パーセント・輸入車割り増し磨き+10パーセント 適応)
施工金額保険支払い:非公開
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