2016年04月10日公開|マセラティ
毎年冬に必ず入庫いただく、新潟県のプレミアム会員様ですが、今回は再塗装があられたために年末ではなく、3月上旬からのご入庫となりました!
今までは再塗装から弊社においてご依頼ただいていたのですが、
今回は弊社外注工場より断られてしまいました・・・
というのは、以前の再塗装の際のクレームが響き、
「このお車に関しては、以降のご入庫はお受けできません・・・」
との事で、弊社が懇意にしているメカニックの方にお願いをいたしまして、手配していただきました。
今回の再塗装範囲は、ボンネット・ルーフ・トランク・左右クオーターとなり、
60万円弱の再塗装となります。
再塗装の大きな理由は、ボンネット・トランクはイオンデポジットクレーターの為、ルーフは前のオーナーが行った暈しクリアー塗装の露出、
左右クオーターは再塗装の色合わせの為となります。
ただ、今回入庫された板金塗装工場は、10年ほど前に弊社代車を一度お願いしたことがありますが、其の時の仕上がりはかなり悪かったので、正直不安です・・・
といえども、長野県内では此処くらいしか入庫させてもらえないのでしょうがありません。
塗装範囲はオーナー様からの指定なのですが、年末になりオーナー様と請け負ったメカニックから連絡があり、
その内容で大揉めとなってしまいました・・・
事の発端は、入庫された塗装工場がイオンデポジットクレーターは、
「施行されているコーティングのせいでこうなっているのでは・・・」
という、根拠の無いバッシングから始まりました・・・
コーティングが残存しているのに、
その下の塗装がクレータになっていく根拠が理解不能・・・
更に、オーナー様が再塗装を希望されているにも拘らず、
「再塗装までしなくても、磨きで直ります!」
といって、磨きでイオンデポジットクレーターが除去できたとか!
然し、これは過去にオーナー様と弊社が話し合い、
現状膜厚では磨きでそこまで膜厚を追い込むことは危険だからやめようということで、再塗装と決断していたことです!
伝えてきたメカニックに、
「それはそれでいいですが、当然膜厚計で測った上で安全でなんですよね?」
と、お聞きしてみると、
「膜厚系は持っていないそうです・・・」
そこを気にしないでいいのなら、当然弊社でも同じ事できますし・・・
更に、再塗装終了後磨き仕上げと再コーティングの為弊社に入庫されることにオーナー様が決めていたにも拘らず、
「塗装工場から、責任所在が曖昧になる為に、
仕上げ磨きもコーティングもうちでやらしてもらいます、といってきていますのでそのようにします!」
との事。
そのTEL後、すぐにオーナー様からTELが入り、
「磨きでボンネットは直ったといっているけど、膜厚計も無いのに膜厚大丈夫か?」
「コーティングも塗装工場でやるとかいってきたけど、自分の意思ではないのにおかしくないか?」
「不安になってきたから、塗装工場に確認に行ってくれ!」
との事で、年明け早々に塗装工場に・・・
なぜに、他店の仕事の確認に、他店の指定日時に合わせて半日を消費して高速代・燃料代を使ってまで長野市までいくのか?
という、疑問を持ちながらも言ってみると、
確かに磨きでボンネットのイオンデポジットクレーターは除去されています!
が・・・
膜厚計で確認してみると、120μくらいしか膜厚残存なし・・・
普通の車であれば120μあれば全然OKなのですが、
このお車の初期膜厚は250μほどありますので、
膜厚は半分になってしまっています。
ということは、2コート塗装で膜厚が半分ということは、
現段階でクリアーは残っていても薄皮一枚状態ですので、
後1回でも磨けばクリアー剥離する可能性は大・・・
こうなるから弊社では、磨きではこれ以上の改善は無理と判断していたのに、自分たちの技術を見せ付けたかったのか?
このお客さんを、自社の顧客にしたかったのか?
は、知りませんが結果としては膜厚確認もせずにただ磨いた結果は、
徒労に終わりました・・・
自分の知識や感に自信が有ったのかもしれませんが、
膜厚計のような物理的裏付けも無しでのただの無謀な作業としかいえない結果に・・・
結局は、オーナー様のご希望通り再塗装とはなりましたが、此処までの経緯を考えると、
再塗装の仕上がりにも不安を感じてしまいます。
再塗装終了後弊社入庫時には、オーナー様も立ち会われますので、其の時にクレーム出なければ良いのですが・・・
約1ヶ月納期遅れで、弊社に再塗装終了して持ち込まれました。
これだけ時間を掛けたのですから、さぞやきちんとした再塗装がなされていると思いきや?
すかさづオーナー様から指摘、
「ボンネット色がおかしくない?」
「フェンダーと黒いけど、ボンネット曇ってしまっている・・・」
「これ磨きで色が合うようにできるの?」
との事ですが、見る限り明らかにクリアーではなく有色部分の曇りです・・・
「無理だと思います・・・」
「多少は、磨くことである程度クリアーの艶があがって変化はあるかもしれませんが、
根本的改善は無理でしょう・・・」
としか、いえません。
更によく観察してみると、曇っているのはボンネットとトランクで、
ルーフとクオーターは問題ありません?
たぶんこうなった原因は、
ボンネット・トランクとルーフ・クオーターを塗装した日程が数週間ずれていた為。
塗料配合にも誤差が出るでしょうし、
気温・湿度も変わってきてしまいますから、特に冬にこの様な施行方法をしてしまえばこうなるでしょう・・・
オーナー様はやり直しをさせるべきか悩まれた結果、又ボンネットとトランクを再施行しても、
上記の理由で今より良くなる保証はない・・・
との事で、涙を呑んで納得?
というか、諦めました・・・
更に、傷の点検に入りましたが、
ダブルアクションポリッシャー出つけてしまった叩き傷は数箇所ありますし、パーツ取り付けでパーツをぶつけてしまったと思われる深い傷もあります・・・
弊社外注先の塗装工場作業であれば、再度仕上げし直しの為車を戻しますが、塗装と同じで再度仕上げなおしをさせてみても、今より良くなる保証もないですから、
塗装工場請求で弊社で追加施行をすることとなりました。
又、他店の尻拭いです・・・
尤も、
こうなるであろう事は一度確認に塗装工場に行った際には予想はしていました。
というのは、あまりにも設備程度が低く、
傷確認の為の水銀灯・メタルハライド・LEDなどの照明器具がありません・・・
塗装作業において、膜厚計も無しで行っているのと同じで、
総てが感に頼った作業です。
大昔のように、これら機材が存在しない時代ではそれしかしょうがありませんが、
今はより確実な作業を行う為にこれら機材を活用すべき時代ですのに、
私から見ると時代錯誤・・・
再塗装パネル以外は、まず鉄粉クリーナーによる鉄粉除去を行います!
1年ぶりの鉄粉除去ですが、
車庫保管で洗車の際もつど高圧スプレーも掛けられていらっしゃいますが、
それでもやはり結構な鉄粉付着があります・・・
これだけ鉄粉付着しているようでは、
手洗い洗車のつど鉄粉を引き摺って傷を入れてしまうでしょう・・・
ましてやボディ色が、ネロ・カルボニオというソリッドカラーですので、
他の塗装色ではまったく見えないような微細傷でもはっきり見えてしまいますから、
手の打ち様が有りません。
この様なお色に乗られるのであれば、
傷ですぐに意匠性が損なわれることを覚悟して選択する必要があります。
が・・・
こちらのオーナー様、おそらく弊社常連様の中でもダントツ一番の神経質さ。
そのため、年1回のご入庫となってしまいます・・・
黒を選択されて且つ神経質な方でも、
こちらのオーナー様のように湯水のようにおかけを消費して意匠性保持ができれば良いですが、
これはほとんどの方で無理でしょう・・・
だとしたら、単純に黒がカッコイイからと言う安易な選択は、
辞めたほうがいいでしょう。
傷だらけの黒の車ほど、貧乏くさく見える色は無いですから・・・
クォーターには再塗装前はペイントプロテクションフィルムが貼り込まれていましたので、コーティング終了後に再度貼り込みをいたします。
使用するフィルムは、“エクスペル・ペイントプロテクションフィルム”の、
“アルティメット”です!
よくこの様な部分にプロテクションフィルムを貼りこんだお車は見かけますが、多くは平面貼りされているだけですので、
縦の前後のラインのエッジ部に飛び石痕を作ってしまっていますが、
弊社では↑→のようにエッジ部は巻き込みで貼り込みます!
それでも料金は、割り増しにはなりません。
弊社では、ペイントプロテクションフィルム施行デモ車が数台有りますので、
其のデモ車での試験走行で得た飛び石危険エリアを検証して、より確実な防御エリアを探り、カットデーターではカバーされない部分まで、
施行範囲を広げて施行する工夫をいたしております!
但し、この方法はフィルムの無理な伸縮を強いる為、
糊ずれ等が起き易くなるために、平面貼りに比べ意匠性的には劣ってしまいますが、
自然光下ではほとんど気にはならないとは思います。
弊社のプロテクションフィルムの考え方は、あくまで傷入れ防止用のフィルムですので、
意匠性よりも防御範囲を優先します。
これを恐れていました。
再塗装の際、クリアー塗装終了後に柚子肌調整の為ペーパーを掛けて其のペーパー目を消す為に磨き上げて行きますが、塗装屋さんのペーパーはダブルアクションポリッシャーを使用する為、
その際の深い打撃痕なのか?
はたまた、仕上げ磨きでもダブルアクションポリッシャーを使用しますので、
その際付いた打撃痕なのか?
この小さな傷は除去するのは、相当に困難・・・
些細な傷に見えますが、この様な傷は深さは相当です・・・
事前に、
「この様な傷だけは残さないように仕上げて欲しい!」
と、お願いしてありましたが、予想通り照明環境的に気が付いていないのでしょう?
追加で“スポット磨き”が必要になりますが、オーナー様に、
「この追加料金払います?」
と、お聞きしたところ、
「冗談じゃない、これクレームでしょう・・・」
と、言うことで、
この様な再塗装施行箇所での不具合部分の追加作業は総て塗装屋さんへの請求となりました・・・
売り上げ欲しさか?
技術力や設備の過大評価なのか?
実力以上のハイスキルの仕事を無理に請けてしまったための、
予想された出費です・・・
人事ではなく、弊社でも危険と思える施行は、
冒険をせず断る勇気が必要なことを思い知らされました!
磨き前に行う、鉄粉クリーニングと並行して行う洗車が終了してみると、
ありえないほどの傷が露出・・・
正直問題外。
引き渡し時聞いていた話では、
「コンパウンドはノンシリコンを使っていますし、ポリマーも使用せずリンスだけで仕上げています!」
と、傷を隠していないことを力説していましたが、じゃーこの状況は何???
嘘を付いている訳ではないのかもしれませんが、弊社の磨き前準備洗車で使用するシャンプーは簡易ポリマーやシリコン等は完全に溶かす能力を持っていますので、
この状態を見る限り傷を隠していたことは明白・・・
ノンシリコンコンパウンドでも、
シリコン以外の傷隠し成分の入ったコンパウンドの方が今は多いですし、
洗車のリンスのほとんどもポリマーが含まれています。
そのようなことすら、たぶん知らないのでしょう・・・
これで当初は、
「最終的コーティングまでやらせてもらいたい!」
と、言っていた通りにしていたら、最後にはいったいどんな結末が訪れていたやら・・・
想像しただけでも、恐ろしい。
“井の中の蛙大海を知らず”ですねー
それと再塗装後の膜厚。
再塗装前に膜厚確認に行った時の膜厚は120μでしたので、
再塗装は320μも塗装されていることになります!
パテを入れているわけでもなくこの再塗装膜厚は、
今まで見たことが無い・・・
この状況を弊社外注工場に訪ねてみたところ、
「下手な業者ほど、艶を出す為に厚吹きになる傾向がありますね・・・」
「又、それだけの膜厚ですと、数回に分けて繰り返し塗装をしていますから、曇りが生じているのもその際時間経過と共に、湿度・気温変化で塗料の水分の抜けに斑が起こり曇りになっているのかも?」
「更には、それだけの厚吹きとなると、いずれ塗装クラックが入るかもしれません・・・」
「どちらにしても、そのような厚吹きのメリットは一切無いでしょう・・・」
との事。
今回の磨きは、
再塗装部分・既存部分共に“02スタンダード・ソフト磨きコース”での施行となりましたが、
この傷ただの線傷ではなくペーパー目の可能性もありますので、
今回の施行はかなり苦労するのは必定・・・
この再塗装が、弊社外注工場での仕上がりであれば、
「一からやり直し・・・」
といえば済むことですし、そもそもこんなことにはまずならないでしょう!
と、愚痴ばかり言っていても何も変りませんですので、磨き作業開始です。
左右クォーターCピラーエンブレム付近に、やはりダブルアクションポリッシャーの打撃傷・・・
ダブルアクションポリッシャーは、
一番危険度の低いポリッシャーと言われていますが、それはあくまで正常作動していたらの話。
この様な傷が入るのは、ポリッシャーに負荷をかけすぎ、回転運動が止まりランダム運動しかしていない状態にしてしまうと、この様な傷が入りますが、
この手の傷は深い・・・
磨きの段階ではエンブレムは付いていなかったはずですから、それでこの様な傷を入れてしまうということは、
かなり磨き方としては力ずくの典型的塗装屋磨きですねー
これはやはり再塗装された、
右クォーターの今度はペーパー目残り・・・
ポリッシャー傷までならまだしょうがない部分ともいえますが、
さすがにペーパー目の除去すら確認できていないとなると、
これはかなり雑な塗装屋といわざろう得ません。
このオーナーさんは相当の神経質であることは、塗装工場に持ち込まれた際に話し合いをされてるのでご存知のはず!
当然、相当の注意をしていつも以上に気も時間も使って仕事はしているはずです。
にも拘らず、
この様な仕上がりレベルということは、
一般のうるさくも無いお客様の時には、いったいどんなレベルなのか?
と、想像するだけで恐ろしい・・・
総てに当てはまるわけではないでしょうが、
カーコンビに倶楽部の看板は伊達じゃなかったようです・・・
この広範囲をスポット磨きを行うわけにも行きませんし、
かといって磨きをペーパー目消しの為の、
03磨きコースに上げるわけにも行きません・・・
当然そんなコースアップ差額、
オーナー様が支払ってくれるはずもありませんし、
かといってドンドン塗装屋さんに追加請求するのも可哀相だし。
然しオーナー様からは、
「60万近くかけて再塗装したのだから、一世一代の磨きをしてくれ!」
と、言われていますが、
このドツボの状態から研磨力不足の磨きで、
一世一代の仕上がりまで持っていくのは至難の技・・・
とは言え、できませんとも言えませんので、やれるだけやってみるしかありません。
とりあえずは、この部分は苦労は相当しましたが、
何とかなりました!
満足してくれれば、良いのですが?
左のクォーターもこの通り、↑↑の写真は今度はシングルポリッシャーのガッツリ入った傷です・・・
水銀灯右横の傷は、ギアアクションの傷ですから、
総てのポリッシャー傷を入れていることになります。
↑の傷は相当激しく入ったシングルポリッシャー傷を磨きとろうとしたのでしょうが、途中で諦めたのか?
傷残り自体に気づかなかったのか?
どちらにしても、傷が残っています・・・
黒ソリでこのレベルの傷の確認ができていないということは、設備が悪いのか?
目が悪いのか?
磨き屋の仕事を奪おうとしたにしては、あまりにずさんな仕上げです・・・
この部分の傷は、何とかスポット磨きまで行わずとも、
02スタンダード磨きコース内で処理できました!
が、右クォーターのほうは“スポット磨き”での処理でないとだめでした・・・
こうなるから、
「ポリッシャー傷と物咬みだけは、無い様にして来て下さいね!」
と、くれぐれも念押ししておいたのに・・・
さすがオーナー、
再塗装の際取り替えられたエンブレムが違う事に気づきました!
私も違うエンブレムが付いている・・・
とは気づいていましたが、オーナー様のご希望でスポーツGTのエンブレムに代えたのか?
と、思っていたら塗装屋さんの間違いだったようです・・・
色が違うのに、気が付かないかー
結局弊社で交換することになりましたが、
ガイドホールも無いので型紙に現在の位置を型抜きして貼り変えますが、接着している両面テープをはがす際、
タコ糸のようなもので無理やりはずすので傷だらけになります・・・
そのため、エンブレム交換工賃と、
傷を除去する為の“スポット磨き”またもや塗装屋さんに追加請求です。
せっかくの仕事の利益も、ドンドン無くなっていってしまいますが、
高をくくった仕事の付けですね・・・
今度は再塗装時に、
既存パネルにクリアーミストを付着させています・・・
限り無くダメダメです。
此処までくると、いくら真剣に施行したといっても、とてもそう取れません・・・
通常で考えれば、マセラティという車格と5パネル再塗装という範囲を考えれば、
60万円弱という価格は妥当と思えますが、
仕上がりレベルの適当さを加味して考えると、
ボッタクリ?
では、と思えてしまいます。
磨き中に発見した為、丁度オーナー様からTELがあったのでご報告いたしましたが、
「落ちるのかよ、全然ダメじゃんか・・・」
と、かなり心配されていました・・・
これは通常のスポット磨きでは無理・・・
吹き込んだクリアーが完全に硬化してしまっている為に、
#3.000のペーパーを掛けペーパーでミスと除去を行ってから“スポット磨き”で其のペーパー目を処理して行きます。
然し場所がメッキモールとプレスラインとパネルエッジに挟まれた部分の為、
かなり慎重に施行していかないと、
“ミイラ取りがミイラになる”可能性があります。
一気に磨かず、時間をかけて様子を見ながらゆっくり磨いて行きます、
わずかこれだけの面積でも1時間以上かかってしまいました・・・
当然この作業費も、塗装屋さん請求の追加施行となります。
再塗装パネルであるトランクのナンバープレート下の部分は、肌調整の為ペーパーをかけたまま、
その後何も処理がなされていません・・・
ナンバープレートを外して塗装しているとすれば、
ナンバープレートの左右はペーパー目が処理されていますから、
下だけ未処理ということは無いはずですが、下だけ気づかずにスルーしてしまったということは、
ナンバープレートは付いたままマスキング処理で塗装した可能性が限りなく高い?
県外ナンバーですので、封印を外す際破損することを恐れたのかも知れませんが、
それは理由にならず単なる手抜きですね・・・
此処までくると、やはり60万円弱の再塗装代はかなり高い。
しかも4ヶ月の工期は、何をやっていたやら?
弊社のお客様方でも、
結構この塗装屋さんに行かれている方は多いようですが、
思い返してみると確かに仕上がりに満足行く塗装がなされていた物は無かった様な?
今回は、塗装上がりから直接弊社に入庫されているので、
追加作業分を塗装屋さんに請求できましたが、
オーナー様が直接持ち込まれた場合はおそらく追加分は支払ってはくれないでしょう・・・
そうなると、追加作業分はオーナー様にご負担いただくか?
弊社が泣くか?
となってしまいますので、今後はこの塗装屋さんで施行されてるお車のご入庫は、
お断りさせていただいたほうが無難のような?
施行するのは良いですが、結果状態を暴露することになりますので、
オーナー様も落ち込まれることになるでしょうし、
施行不全や追加料金で揉める事にもなるでしょうから、
“関わりたくない”と言うのが弊社の本音ですね・・・
結局はかなり強引なペーパー掛けがなされている為に、
此処もやはりスポット磨きだけでは無理で、まず#3.000のペーパーを掛け直し、
一度ペーパー目を置換えてやる必要がありました・・・
今まで数百台の再塗装車見てきましたが、この様なことをしなければならなかったのは、
初めてです・・・
ペーパーを掛け直した後、
“スポット磨き”で処理は終了できましたが、
まさに“他人の尻拭き”でした。
結局は02スタンダード・ソフト磨きコースの基準研磨厚である6μをはるかに超えた、
9μまでも磨きこむことで、
やっと何とか見れるレベルに回復です!
正直此処までペーパー目が隠蔽された状態がわかっていれば鼻から、
「この状態では04スタンダード磨きコースで無ければダメですね!」
か、
「塗装屋さんで持ち帰って、きちんとした仕上がりまで戻して再度入庫させてください!」
なり、
「この状態では、弊社では責任は持ちかねますので、塗装屋さんで最後まで施行してください!」
と、突っぱねる事もできたのですが、持ち込まれた時点の点検では、
何箇所かは問題点も発見はできていましたが、まさか此処まで傷が隠蔽されているとは疑っておりませんでしたので、結果施行が始まりシャンプー洗車後から見る見る問題点が露出してきてしまいましたから、
弊社での点検不足という責任も否めません・・・
他人の仕事に対しての思い込みや、
過度の期待は落とし穴だと思い知らされました・・・
お持込時点から判っていた、
特にボンネットとトランクの色違いというか曇りですが、
施行前に比べればかなり改善はされましたが、
根本的には直ったわけではありません・・・
水銀灯の周りに靄のような物ができていますが、
これが曇りです。
ペーパー目残りがなくなったことで、
多少は曇りは改善はされましたが、それでも曇りが残っているということは、
クリアー自体が曇っているのか?
有色塗装部分にやはり根本的問題があるか?
です。
結局は60万円弱の再塗装を行い、
ここまで不完全にしかならなかった為に、
オーナー様はクレームによる塗装のやり直しも検討されましたが、
もしこの仕上がりがこの塗装屋さんの技術限界だとすれば、
今より良くなる確立は低い上に、此れ以下になってしまうことも考えられます・・・
ということで、ある意味今回は泣く泣く泣き寝入り。
弊社にしても、再度塗装となった場合、今回の施行費を誰が払ってくれるのか?
で、揉めるでしょうし、又同じような苦労をするのも嫌ですので、
クレームの矛を降ろしてくれてホットしました!
MASERATI マセラティ エグゼクティブGTオートマチック(GH-MQP)
コーティング終了
ホント今回の施行は病みました・・・
というのも、磨き終了までの問題ではなく、
コーティング工程ですらかなりの徒労を強いられました。
磨き終了後脱脂が終わり、いざコーティングを塗りこんでいくと、
又ペーパー目のような物が露出してきます・・・
つまり、ペーパー目の中に傷隠蔽性有機物ことによると純度の低い無機物系のもので、
傷が埋められている物が、
シリカコーティングの強い溶剤により溶かされ傷が浮かび上がる。
弊社で使用する水性脱脂剤は、
弊社では傷隠蔽性コンパウンドは一切使用しない為に、
そのようなコンパウンドを脱脂する能力はありません。
ですので、この様なコンパウンドを使用して磨かれてしまうと、
本当の傷残りの状態はコーティング工程まで行かない判りません・・・
結果、
コーティングして傷が浮かび上がる→露出したペーパー目残りを処理する為に施行したコーティングを磨き落とす→ペーパー目を処理する→再度脱脂→コーティング
この工程を、多いところでは3回も繰り返す羽目に・・・
赤字も赤字、大赤字です。
まだ其れは良いとしても、体よりも精神的にクタクタです・・・
本当にもう、この塗装屋さんと絡む仕事だけは勘弁です。
悪意は無いのは救いかもしれませんが、
逆に変なプライドと自身だけはあるようですので、
今回の問題も素直には受け入れないでしょうし、
プライドと自身が邪魔をして改善もしないでしょう・・・
今回もまた、“人の振り見て我が振り直せ”をつくづく必要なことと思いました!
以前の施行コーティングは、グラスコート・アルティメットでしたが、
施行直後から気に入らなかったらしい・・・
まずは艶感が予想以上にテカリ感を感じるとの事で、
「人によっては最高と思うのかもしれないが、自分の好みとは違う・・・」
というのと、
このコーティングトップコートを施行しなければ基本的機能は無機能に近いですから、お住まいの地域の天候特性とソリ黒の特性との相乗効果で、
水染みの脅威が高かったそうです・・・
尤も、トップコートをあえて施行しなかったのは、
ご自身でトップコートにザイモールWAXを施行したかった為!
結果、それが最大の原因でそのような脅威が増したので、
自業自得ではありますが・・・
其の危険性は指摘はしておいたですので、
そこに文句を言われても聞けませんけどねー
そこで、今回はコーティングを変えて、
“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド”での施行です!
何故このコーティングにされたかというと、昨年グラスコート・アルティメットに対して、
メインテナンス磨きを行ったところ、
非常に微細な磨き傷が残ってしまっていました・・・
このメインテナンス磨きでは、
このコーティングメーカーがメインテナンス用専用コンパウンドとして用意している物と、
やはりその際使用する専用ポリッシャー及びバフを使用していたのですが、9Hの高硬度コーティングに対していくら専用コンパウンドといえども、
硬い物と硬い物が擦れ合うので微細傷はソリ黒では見えてしまうとのメーカー回答でした。
今回の、ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッドでは、
グラスコート・アルティメットほど硬度は無く且つフレキシビリティーもありますし、
且つ専用の微細傷をシリカで埋めてしまうメインテナンス剤も用意されていますので、
安心してメインテナンス磨きができる為です!
当然、“レジントップコート・コクーンSTD”もご依頼いただきました!
新潟県まで帰る際に、途中で雨に降られてしまっても、
当日洗車をすることはまず無理ですし、
そうなるとお仕事のあれる日も当然無理・・・
必然的に、雨天走行で汚れたまま数日間放置となりますので、このリスクも甘くは考えられません。
此処で、コーティングにダメージを入れてしまえば、
以降の管理や意匠性に多大な影響が出る可能性がありますから、
念には念をということです!
今回始めて施行されるコーティングですが、ご覧になられてのご感想は、
「いいねー、この艶感が丸みを帯びていてまさに好みだ!」
「この前施行した時、何でこのコーティングを勧めてくれなかったの?」
と、言われますが、そもそもザイモールWAXが乗りやすいコーティングが良い!
といったのは、オーナー様なのですが・・・
とは言え、今回は気に入っていただけて良かったです!
今回再塗装の問題とは別に、
前記したように昨年のメインテナンス磨きがご不満だったことで、
其のお詫びといたしまして、今回の施行では磨きに関してだけですが、
50%OFFにて特別割引施行です・・・
とは言え、文句を言えば安くなる!
とは、行きません・・・
言われてる不具合が、
私から見て明らかにミスであったり、
意匠性的に明らかに再施行にあたいすることであるという場合だけですからねー
今回の再塗装は、正直お粗末な仕上がりであったことは残念ですが、ほかの選択肢が無かったので、納得するしかないですね。
とは言え、できる限りはリセットはしましたので、さほど不具合感は無いでしょう。
いただきましたお土産は、晩酌で楽しませていただきます。
いつも言っていることでは有りますが、洗いすぎにはくれぐれもご注意を。
毎度ご利用いただきまして、ありがとうございました。
会員クラス:プレミアム会員
車両クラス:クラスX-2
施行コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング
磨きコース=02スタンダード・ソフト磨きコース(程度良好使用過程車向け・傷取り・鏡面仕上げ)
オプション施行1=レジントップコート・コクーンSTD
オプション施行2=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(アルティメット×リアホイールアーチフロント2箇所)
施行料金:188.694円税込み(磨き特別割引-50%・再施行プレミアム会員割引-30%・輸入車割り増し磨き+10%・ソリッド塗装割り増し磨き+10%・濃色車割り増しランク1磨き+20% 適応・再塗装不具合箇所追加施行含まず)
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