2017年11月22日公開|ランドローバー
今回久々に業者依頼の所謂業販です・・・
10年近く前には数社からはお受け致しておりましたが、
同一店舗でエンドユーザーと業販とを施工することは、
施行内容や価格差別が生まれてきて、
色々の意味で整合性にかけてくる部分が出るのと、弊社会員様数が増えてとても業販迄は手が回らない等の理由で、
現在では一切お受けいたしておりません。
ですが、
特別に今回お受けいたしたのは、
実はこの車元をただせば出所が弊社のようなものだからです・・・
と言うのは、この車弊社の建築事業部でお付き合いのある電気工事店さんの社員さんの車でしたが、
「栄村に自宅を新築してもうじき帰るので、
何かとお金が入用なので買ってくれない?」
とのことでしたが、
実はこのディフェンダー昔から私は欲しかったのですが、
現在レンジローバーも所有している状態で、
又ランドローバーの車を2台持つことは、
生活が又車が総てに逆戻りしてしまいますから、
流石に買うことは出来ません・・・
そこで、
倶楽部メンバーでもある車屋さんに打診したところ、
買い取ってくれました!
然し予想に反してなかなか売れずにいたそうですが、
秋口に買い手が付き車検に持ち込んだところ、
車検だけで1ヶ月もかかり買ったオーナー様は、
「たかが車検で何やってんだ・・・」
と、
大激怒・・・
車検には松本で老舗として有名な輸入車専門店に出したのですが、
二昔前くらいまでは此処非常に評判良かったのですが、
社長が金儲に走り多角経営などを始めたことで、
その当時の社員は今では一人もいなくなりドンドンと体質が変わってしまいました・・・
私も昔は整備の総てをここに全幅の信頼を持って依頼していましたが、
この10年くらい一切お付き合いはありませんし、
倶楽部メンバーでも未だに付き合っているのは1~2人くらいしか居りません。
私を含め倶楽部メンバーの殆どは、
元社員達がそれぞれ独立しておりますので、
そちらに依頼しています!
そんな中、この車屋さんは、
「昔からの付き合いもあるし・・・」
と言って、依頼し続けていましたが、
話を聞けば常にトラブッていたそうです・・・
今回も、
たかが車検整備で1ヶ月かかった上に、
車検完了した後に、
「この車ミッション駄目ですよ・・・」
と言ってきたそうですが、
其れ車検前整備の段階で言うことでしょう・・・
とは言え、直さなければ納車できませんから、修理依頼をすると、
「既に部品が無いですから直せませんし、
仮に部品があっても150万くらい掛かりますが・・・」
車検とってから言う事かー
とは言え、今更オーナー様に
「直せませんからキャンセルにして下さい・・・」
とも言えませんから、
手を尽くして部品を探し修理の段取りは付きましたが、
更に修理に1ヶ月掛かるとか・・・
当然オーナー様更なる激怒。
このような経緯の中、紹介して買取して頂いた価格と、車検修理代と販売価格のバランス、
50万円以上の赤字になってしまったそうです・・・
しかも売買契約から納車まで2ヶ月も延長で、
オーナー様大激怒中ですので、
本来は現状売りなのですが、
それではオーナー様納得しないとのことで今回は納車美装を行なって納車!
然し、ただでさえ赤字のところに美装費用がかかれば更なる赤字・・・
そこで車屋さんから、
「この車には多少なりとも責任あるのだから、
ただとは言わないけれども美装やってよ!」
と言われてしまい、確かにこの車には関わり有りますから、
嫌とも言えずに今回はご依頼お受けいたしました・・・
シンプルなメーターです、
タコメーターすらないし・・・
生産は1983年からですから、
時代考慮してもかなり古臭い作りですが、
発売当時は軍事・警察・消防車輌等を目的として作られたそうですから、
これでよかったのでしょう!
そういえば私が乗っていたBJ40にもタコメーター無かったですけど、
特に不便さ感じたことも無かったですねー
このパネルは結構現代チックですが、
1990年からディフェンダーになりましたから、そこらへんから大分変わったのかな?
何せABSも装備され、
パワーウインドウ・クーラー・シートヒーターまで装備されていますからね!
尤もこの時代であれば既にランドクルーザーであれば既に80系が販売始まりましたから、
其れと比較すればボロイ・・・
このディフェンダーと言う車、
冬は殆ど標準のヒーターは役に立たないらしい・・・
本格的ヘビーユースの4駆でこれは無いでしょうなのですが、
此れが英国車ランドローバー的です。
そこで、
この車は前オーナーが後付けのFFヒーターを付けています!
て、
車にFFヒーターって事自体おかしいでしょう・・・
一酸化炭素中毒なら無いのか?
そのためのFFなのでしょうが、
一寸怖いですね・・・
デフロック付きの本格的なトランスファーです!
キャメルトロフィーでも使用されていた車ですから、
クロカンこそ本領発揮するステージです。
過去私の乗っていたサファリにもリアのデフロックは着いていましたが、
サファリの場合は電磁ロック式でしたからデフロックはスイッチで操作しましたけれど、
ディフェンダーの場合はシフトレバーによりセンターデフがロックされるだけなので、
左右の車輪の回転差は生じてしまいますから、
アクスルデフロックに比べ駄目じゃん・・・
と思っていたら、実はその回転差を制御する為にTCSと言う、
空転する車輪にブレーキをかけ空転制御するハイテクが付いているそうです!
全体的にはローテクなのに、
変なとこだけハイテクなのがまたまたランドローバーらしい!
つまり、
やたら壊れると言う事・・・
ラダーフレームを使用した、
古典的というかいわばトラックの構造ですが、
サスペンションはリーフ式ではなくコイル式をリジットアクスルと組み合わせていますが、
これは先に採用されているレンジローバーからの流用ですが、
上記しているTCSも同様です。
これにより悪路での足の伸びは非常に大きくなりますから、
悪路走破性は上がりますし乗り心地もよくなります!
然し此処で疑問が?
デフシステムや足回りの構造が基本レンジローバーと同じであれば、
2倍近いパワーを有し、
しかもエアーサスペンションで車高を任意で上げることが可能なレンジローバーのほうが、
悪路走破性は上なのでは?
と考えてしまうと、
快適運転が可能で装備も充実しているレンジローバーのほうが魅力的で、
ディフェンダーは単に見た目がカッコイイだけになってしまいます・・・
なのに現在生産が終了し在庫新車のみとなったディフェンダーは、
なんと1.000万円もしていますし、
この車で15年落ち17万キロ走行車で350万もする理由が解らない・・・
私のレンジローバー8万円で購入しましたが、
私には断然この方がプライスバリュー的にも魅力的と感じてしまうのですが!
尤も、
購入してから300万くらいは修理代掛かってはいますけどね・・・
新車購入時からずっと露天駐車であったにも拘らず、
“鉄粉クリーニング”を行なってみても左程鉄粉の付着は見られません!
ことによるとこの車のボディはオールアルミですので、
スチールボディに比べ静電気発生量が少ないため付着しにくいのと、
これはあくまで想像ですが、
この車ディーゼルですのでプラグのような高電圧が発生しないことも関係しているのか?
どちらにしても、これだけ鉄粉の付着が少ないことは、
塗装状態がいい程度に保たれていることに大いに関係はしているでしょう!
ノンクリアーの完全なワンコートソリッドブラックですし、
塗料も恐らくはアクリルラッカーでしょうから塗装自体は非常に柔らかいですから、
傷はバリバリ入っています・・・
しかもこのような車ですので、
オフロードで枝摩りなども気にせず乗っていたでしょうからこれはしょうがないですね。
フロントフェンダーの上面部分は完全に平面で水平ですから、
前記したように完全露天駐車ではこのようにイオンデポジットクレーターの餌食となってしまいます・・・
この手の車の程度の考え方ですが、
あくまでオフロード車として機能性のみに魅力を感じて所有するのであれば、
このような状態も問題ありませんが、
車輌価格価値やファッションとして選択して所有するのであれば、
この状態はかなり問題大有りです・・・
今回はあくまで販売された車両の納車美装が目的ですので、
エンドユーザーの方のように磨いてその後コーティングと言う施工段取りではなく、
磨きながら同時にフッ素ポリマーを焼付けコーティングしていってしまいます。
これは微粒子のコンパウンドに焼き付け用フッ素が配合されていて、強固な付着物やスクラッチ程度をコンパウンドで磨き取、
同時にポリッシャーに因る磨きの熱で配合されているフッ素を焼き付けていくと言うものです!
残念ながらこのような施工はあくまで付け焼刃的一時しのぎにしかなりませんので、
暫らくすれば施工前の状態に戻っていってしまいますが、
これはあくまで販売された車屋さんのサービス施工ですので、
いかに安く綺麗に見えるかが重要なのです!
つまり、多くの方が車を購入される際に事前に納車美装として行なわれている作業は、
この程度と言う事です・・・
磨き屋の立場からすれば、
正直一番やりたくないごまかし作業なのですが、
今回ばかりはこの車に関与しているだけに断れませんでした・・・
ですから、
車を購入される際、
新車・中古車を問わず、
あくまでサービスとして提供される美装はこのような程度のことで、
最悪はポリマーが落ちたら施工で更に下地が悪化されていたのが露呈と言う事もありえます。
ですがこれ、
既にオーナー様が使用過程中に露呈してくることですから、
初めにそうされていた・そうなっていたと言う事は立証できませんので、
文句を言ってみても後の祭りです・・・
その様なリスクを負いたくなければ、
納車前のサービス美装は事前に断っておくべきです!
LAND ROVER ランドローバー ディフェンダー110
ディーゼルターボ4WD 施工終了
前オーナーが乗っていたときと比べ、
見違えるほど内外装とも綺麗に蘇りました!
購入された新オーナー様はネットで購入を決められたようなので、
現車確認はされていないようですが、
さて納車されての感想はどうなのでしょう?
一寸怖いですが、
あくまで業販施工ですから仮にクレームになったとしても、
現実的には弊社は責任無いのが救いです!
中古車を購入すると言う事は、
結局はこういうリスク含んで購入すると言う事になります・・・
此れが許容できない方は、
新車を買うべきです!
新車買うお金が無いから中古車選択の場合も、新車に興味が持てないから中古車選択す場合も、
あくまで中古車である以上どんなトラブルが内在しているかは判りません・・・
それが怖かったら、お金なかろうが嫌な車であろうが新車買うべきです!
私この10年は妻の車以外全て中古車しか買っていませんが、
当然このような故障トラブルは日常茶飯事ですけれど、
これも中古車の醍醐味と思って許容しています!
と言うか、
諦めている?
車輌クラス:クラスX-1
施行コース:
オプション施工1=鉄粉クリーニング
オプション施工2=ポリッシングフッ素ポリマー焼付けコーティング(微粒子磨き含む)
オプション施工3=車内簡易クリーニング
オプション施工4=樹脂部簡易シリカコーティング
施工料金:業販扱いの為非公開
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